産業用と住宅用太陽光発電の違いについて
2014/12/18
太陽光発電には一般住宅用と産業用の2つのタイプがあります。
個人にしても法人にしてもどちらのタイプでも事業者と契約することはできますが、ここではその条件面の違いについて確認してみましょう。
先に言っておくと、「産業用」の方がお得です。資金や設置場所の条件が合うならば、産業用を目指して下さい。
「住宅用」と「産業用」、2つの違い
システム容量によって「住宅用」と「産業用」に分けられます
結果から言ってしまえば、システム容量が10kw未満は「住宅用」で、10kW以上が「産業用」です。よく目にするのは、住宅の屋根にソーラーパネルが設置してありますがあれは大体4〜5kwのシステム。学校の屋上や工場の屋根、遊休地に設置してあるタイプになると10〜100kWくらいになるので「産業用」、といった具合で区別されます。
電力の買取制度が違います。
ここが一番重要なポイントです。「住宅用」と「産業用」では買い取り価格や形態・契約期間が異なります。ぶっちゃけ、「産業用」の方が優遇されてます。
太陽光 | 10kW未満 | 10kW以上 |
---|---|---|
売電価格 | 37円(税込) | 32円(+税) |
買取期間 | 10年間 | 20年間 |
買取形態 | 余剰電力買取 | 全量買取 |
上の表を見てみると、買い取り価格に関しては大体同じですが、買取期間が異なります。「住宅用」は10年間の契約、「産業用」では20年間の契約です。買い取り価格というのは年々下がっていく傾向にあるので、20年間同じ価格で買い取ってもらえる「産業用」はずいぶんとお得となるわけです。
余剰買取と全量買取について
さらに、「住宅用」は余剰電力の買取、「産業用」は全量買取となっていますが、この違いについてもしっかり確認しておきましょう。余剰電力というのは、「家庭で使用した電力」と「発電した電力」を差し引いた余剰の電力を売電できるということ。全量買取というのは、発電した電力を全て買い取ってもらい、使用した電力は別途支払うという契約スタイルです。
ちなみに普段、私たちは1kWあたり20円台で購入しています。買取価格は2013年度の場合38円程ですので、発電した電力は売った方がずいぶんとお得ということになります。なので、余剰買取よりは全量買取の方が、ずいぶんお得ということになります。屋上や土地に余裕があるならば、ぜひ10kW以上の「産業用」システムの導入を検討してみて下さい。
くどいけど何度でも言います、産業用はお得。
買取形態の側面でも「住宅用」より「産業用」がお得ということを確認しました。さらにお得な情報をもうひとつ説明しておきます。産業用の発電システムは1kWあたりの導入コストも安いです。だいたい1kWあたり5万円程安く設置できるようです。住宅用と比べるとスケールメリットもあるため当然のことなのですが、この際なので何度でも確認しておきましょう。全体の導入コストは何千万円単位となりますが、産業用にはこのようなメリットもありますよ。
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